平成30年度エンベデッドシステムスペシャリスト午前Ⅱ問２

テーマ：マルチプロセッサシステムの監視動作

正解はこちら

解答：イ

[基礎知識・用語のまとめ]
[解法]
[参考]
利用させていただきました素材へのリンク

[基礎知識・用語のまとめ]

データハザード・・・パイプライン制御において、直前の命令の実行結果を次の命令がオペラントとして使用しているような場合に、パイプラインの実行が阻害される現象を指します。

バススヌープ・・・共有されたメモリーインターフェイスバス上のトランザクションを観察し、そのトランザクションが自分のキャッシュメモリー上にあるデータの場合、キャッシュメモリーの該当するエントリを更新して、マルチプロセッサー動作時の各プロセッサーのキャッシュ、および主記憶の内容の一貫性を保つための技術です。

ライトスルー（方式）・・・キャッシングされたデータが更新されたときに、更新時点で、キャッシュと主記憶の双方に反映する方式です。

ライトバック（方式）・・・キャッシュメモリ上のメモリブロックが置き換えられる時点で、その更新結果を主記憶に反映する方式です。

[解法]

キャッシュメモリ内の内容とその共有（キャッシュコヒーレンス）を保つためには、物理メモリの同一ブロックに関する情報をコピーして保持する「スヌープ方式」とめもりの１ブロックに関する情報を１か所で管理する「ディレクトリ方式」があります。今回のように、共有する主記憶の内容が変化したかどうかをバス上のデータの流れによって監視し、変化した場合に処理を行うにはバススヌープ方式が適しています。したがって、「イ」が正解となります。